一次調査 / 2026年9月25日時点

ペットホテルの料金と「断られる条件」を、数えて出した

全国47都道府県・211市区の1,485施設について、公式サイトを1件ずつ開いて 料金と受け入れ条件を書き写しました。まとめサイトの数字は使っていません。 ここに出てくる数はすべて、その日のデータから計算したものです。

1この数字が何を数えたものか

数えたのは「公式サイト等に書いてあること」だけです。電話で聞いた内容も、 まとめサイトに載っている数字も入れていません。だから 「書いていない=その条件が無い」ではありません。 たとえば「ワクチン証明が必要」と書いていない施設でも、行けば求められることはあります。 このページの割合は全部「そう書いてある施設の割合」です。

対象
1,485施設(47都道府県 / 211市区)
集計日
2026年9月25日
出典
各施設の公式サイト・公式SNS
料金の単位
1泊(1泊2日・24時間表記は1泊に換算)

21泊いくらか — 中央値だけでは足りない

小型犬1泊の中央値は4,180円です。ただしこの1つの数字は、 実際の探し方にはあまり役に立ちません。同じ小型犬1泊で 1,500円から14,300円まであるからです。 現実に当たる範囲は「真ん中の半分」=3,300〜5,060円で、 ここを外れた施設には外れるだけの理由(個室・24時間常駐・動物病院併設など)があります。

サイズ別・1泊料金の分布(n は金額を公開している施設の数)
  • 小型犬n=963 4,180円 最安 1,500 / 真ん中の半分 3,300〜5,060 / 最高 14,300
  • 中型犬n=753 ▶ 5,280円 最安 2,000 / 真ん中の半分 4,400〜6,600 / 最高 19,800
  • 大型犬n=578 ▶ 6,260円 最安 2,000 / 真ん中の半分 5,500〜7,700 / 最高 26,400
  • 猫n=543 3,850円 最安 1,500 / 真ん中の半分 3,300〜4,500 / 最高 10,780
サイズ別・1泊料金(円)
サイズ件数最安下位25%中央値上位25%最高
小型犬 9631,5003,300 4,1805,06014,300
中型犬 7532,0004,400 5,2806,60019,800
大型犬 5782,0005,500 6,2607,70026,400
猫 5431,5003,300 3,8504,50010,780

大型犬は小型犬の1.5倍(4,180円 → 6,260円)。 猫は3,850円で、小型犬より330円安いのが中央値どうしの差です。

3住んでいる場所で1.81倍ちがう

小型犬1泊の中央値を都道府県ごとに出すと、一番高い京都府(5,500円)と 一番安い熊本県(3,040円)で1.81倍の開きがあります。 「全国の相場は4,180円」という言い方が、自分の地域ではあまり意味を持たない理由がこれです。

n が5件に満たない都道府県は「その県の相場」と呼べないので並べていません (山梨県4件・佐賀県4件・徳島県4件・山形県4件・秋田県3件・島根県3件・宮崎県3件)。

都道府県別・小型犬1泊の中央値が全国中央値(4,180円)からどれだけ離れているか(n≧5の40都道府県)

縦線が全国の中央値(4,180)。そこからの差を左右に伸ばしています。

  • 京都府n=8 +1,320円
  • 東京都n=176 +550円
  • 奈良県n=12 +520円
  • 千葉県n=54 +370円
  • 埼玉県n=66 +220円
  • 神奈川県n=85 +220円
  • 岐阜県n=11 +220円
  • 長崎県n=8 +220円
  • 栃木県n=7 +220円
  • 大阪府n=77 ±0円
  • 福井県n=5 ±0円
  • 兵庫県n=38 −90円
  • 岡山県n=12 −90円
  • 静岡県n=28 −130円
  • 福島県n=13 −180円
  • 新潟県n=13 −180円
  • 香川県n=13 −180円
  • 沖縄県n=7 −180円
  • 高知県n=6 −305円
  • 愛知県n=46 −330円
  • 石川県n=9 −330円
  • 群馬県n=13 −330円
  • 長野県n=15 −330円
  • 三重県n=17 −330円
  • 山口県n=12 −430円
  • 富山県n=10 −495円
  • 宮城県n=12 −505円
  • 広島県n=10 −530円
  • 和歌山県n=8 −530円
  • 福岡県n=46 −680円
  • 茨城県n=23 −680円
  • 岩手県n=9 −680円
  • 愛媛県n=6 −680円
  • 青森県n=11 −880円
  • 北海道n=23 −880円
  • 鹿児島県n=8 −880円
  • 滋賀県n=16 −880円
  • 大分県n=5 −880円
  • 鳥取県n=5 −1,030円
  • 熊本県n=10 −1,140円
表で見る(40都道府県)
都道府県別・小型犬1泊の中央値
順位都道府県中央値(円)件数
1京都府 5,5008
2東京都 4,730176
3奈良県 4,70012
4千葉県 4,55054
5埼玉県 4,40066
6神奈川県 4,40085
7岐阜県 4,40011
8長崎県 4,4008
9栃木県 4,4007
10大阪府 4,18077
11福井県 4,1805
12兵庫県 4,09038
13岡山県 4,09012
14静岡県 4,05028
15福島県 4,00013
16新潟県 4,00013
17香川県 4,00013
18沖縄県 4,0007
19高知県 3,8756
20愛知県 3,85046
21石川県 3,8509
22群馬県 3,85013
23長野県 3,85015
24三重県 3,85017
25山口県 3,75012
26富山県 3,68510
27宮城県 3,67512
28広島県 3,65010
29和歌山県 3,6508
30福岡県 3,50046
31茨城県 3,50023
32岩手県 3,5009
33愛媛県 3,5006
34青森県 3,30011
35北海道 3,30023
36鹿児島県 3,3008
37滋賀県 3,30016
38大分県 3,3005
39鳥取県 3,1505
40熊本県 3,04010

4料金を載せている施設は67.6%

1,485施設のうち、金額まで公式サイトに出しているのは1,004施設(67.6%)でした。 残りは料金表そのものが無いか、「要問い合わせ」と書いてあります。 比較サイトが「◯◯円〜」と一律に書けてしまうのは、この32.400000000000006%を無視しているからです。 当サイトは金額が確認できなかった施設は空欄のまま出します。

料金の公開状態(母数は掲載中の全施設)
  • 公式サイトに金額が載っている66.9% 993件
  • 料金表が見つからず「要問い合わせ」23% 342件
  • 公式が「非公開」と明記している8.4% 124件
  • 未調査1% 15件
  • 公式の文章から金額を読み取れた0.7% 11件
料金の公開状態
状態施設数割合
公式サイトに金額が載っている 993 66.9%
料金表が見つからず「要問い合わせ」 342 23%
公式が「非公開」と明記している 124 8.4%
未調査 15 1%
公式の文章から金額を読み取れた 11 0.7%
合計1,485100%

5断られる理由は、たいてい書かれていない

料金より先に効くのが「そもそも預かってもらえるか」です。 受け入れ条件を1つでも公式に書いている施設は 531施設(35.8%)で、 残り954施設は何も書いていません。 書いていない=条件が無い、ではありません。 電話して初めて分かる、という状態です。

公式サイトに書かれている「制限」の種類(母数=掲載中の全施設)
  • ワクチン証明25.5% 379件 ワクチン接種証明が必要
  • 年齢制限6.7% 99件 年齢で断られる/別料金になる
  • かかりつけ限定5.9% 87件 かかりつけ・既存客のみ
  • サイズ制限5.1% 75件 体の大きさで断られる場合がある
  • 事前来院3.2% 48件 事前の来院・お試し利用が必要
  • 持病・投薬3% 44件 持病・投薬は要相談または不可
  • 性格・癖1.7% 25件 噛み癖・吠え癖などで断る場合がある
  • 頭数制限1.6% 24件 一度に預けられる頭数に上限がある
  • 連泊の上限1.6% 24件 連泊できる日数に上限がある
  • 受け渡し時間1.4% 21件 受け渡しが診療・営業時間内だけ
  • 休診日の扱い1.1% 17件 休診日・定休日は受け渡しが制限される
  • 去勢・ヒート0.9% 14件 去勢・避妊が条件/ヒート中は不可
  • 短頭種0.3% 4件 短頭種は季節により不可
公式サイトに書かれている受け入れ条件
条件施設数割合何が起きるか
ワクチン接種証明が必要 37925.5% 1年以内の混合ワクチンと狂犬病予防接種の証明書を求める施設。当日に証明書を忘れると預けられない。
年齢で断られる/別料金になる 996.7% シニアや子犬を受け付けない、または割増になる施設がある。「何歳まで」は電話するまで分からないことが多い。
かかりつけ・既存客のみ 875.9% 動物病院併設ホテルに多い。初めての人は予約そのものができない。
体の大きさで断られる場合がある 755.1% 大型犬・超大型犬を受けない施設は多い。体重で線を引く施設もある。
事前の来院・お試し利用が必要 483.2% 「明日から預けたい」が通らない。初回は面談や半日預かりから、という施設。
持病・投薬は要相談または不可 443% 薬が必要な子・治療中の子を受けない施設がある。断られやすさが一番読みにくい条件。
噛み癖・吠え癖などで断る場合がある 251.7% 人を噛んだことがある、集合住宅で吠え声が問題になる等で断られる。
一度に預けられる頭数に上限がある 241.6% 2頭以上を同時に預けたい人が弾かれる。多頭飼いだと施設の選択肢が一気に減る。
連泊できる日数に上限がある 241.6% 入院・出張・引越しなど、終わりが読めない預け方ができない。長期を考えているなら最初に見る。
受け渡しが診療・営業時間内だけ 211.4% 早朝に預けて深夜に迎える、ができない。旅行の予定が先に決まっている人ほど効く。
休診日・定休日は受け渡しが制限される 171.1% 預けた日と迎える日が施設の休みに当たると、受け取れないか追加料金になる。旅程が先に決まっている人ほど効く。
去勢・避妊が条件/ヒート中は不可 140.9% 未去勢・未避妊、または発情期と重なると預けられないことがある。
短頭種は季節により不可 40.3% パグ・フレンチブルドッグ等は熱中症リスクで夏季を断る施設がある。該当犬種の飼い主には致命的。

一番多いのはワクチン接種証明が必要(379施設・25.5%)。 当日に証明書を持たずに行くと預けられないので、 予約が取れた時点で接種証明の日付を確認しておくのが一番効きます。

逆に「受け入れる」と書いている施設

断られやすい条件を、施設のほうから「受け入れます」と明記している場合があります。 こちらは数が少ないぶん、探す価値があります。

受け入れを明記している施設の数
  • シニア可5.1% 75件 シニア・介護が必要な子も受け入れと明記
  • 投薬可2.3% 34件 投薬が必要な子も受け入れと明記

6何歳から断られ始めるか

年齢の線引きを数字で書いている施設は36施設ありました。 そのうち一番多いのが10歳(17施設)です。 「うちの子はまだ元気だから大丈夫」と思っていても、 書類上の年齢だけで断られることがあるのはこの範囲です。

n=36と少ないので「全国の傾向」とまでは言えません。 1施設が「小型犬12歳・中型犬10歳・大型犬8歳」のように複数の線を引いている場合は、 一番低い線(最初に断られ始める年齢)で数えています。

受け入れ年齢の上限(数字で明記している36施設)
  • 7歳 2施設
  • 8歳 5施設
  • 9歳 0施設
  • 10歳 17施設
  • 11歳 1施設
  • 12歳 8施設
  • 13歳 2施設
  • 14歳 1施設
受け入れ年齢の上限
上限施設数
7歳2
8歳5
9歳0
10歳17
11歳1
12歳8
13歳2
14歳1

7年末年始・お盆はいくら上がるか

中央値は通常期の金額です。年末年始・お盆・GWは別料金になる施設があり、 265施設(17.6%)が繁忙期について何か書いています。 ただしそのうち215施設は「繁忙期は別料金」と書くだけで金額が読めません。 予約が取りにくい時期ほど、いくらになるか事前に分からない構造です。

加算の書き方は「+600円」「20%増」「+550〜1,100円」と揃っていません。 混ぜて平均すると何の数字か言えなくなるので、書き方ごとに分けて数えています。

繁忙期の加算をどう書いているか(265施設の内訳)
  • 定額で加算(1泊あたり) 30施設 中央値 600円(300〜2,500円)
  • 料率で加算(◯%増) 18施設 10〜30%
  • 幅で書いている(◯〜◯円) 2施設 中央値は出していない
  • 期間の言及はあるが金額が読めない 215施設 問い合わせが必要
繁忙期の加算の書き方
書き方施設数金額
定額で加算(1泊あたり)30中央値 600円(300〜2,500円)
料率で加算(◯%増)1810〜30%
幅で書いている(◯〜◯円)2中央値は出していない
期間の言及はあるが金額が読めない215問い合わせが必要

金額まで出している施設では、定額の場合1泊あたり600円が中央値 (300〜2,500円・n=30)。 料率の場合は10〜30%です。

8朝早く預けて、夜遅く迎えられるか

飛行機や新幹線の時間に合わせたいとき、営業時間の外で受け渡しできるかが決め手になります。 時間外の受け渡しについて何か書いているのは 71施設(4.7%)だけです。

公開情報に記載があるかの集計であり、実際の対応可否の調査ではない。記載なし≠非対応。

受け渡しの時間帯について書いている施設(母数 1,507施設)
  • 時間外の受け渡しに触れている4.7% 71施設
  • 早朝の預かりに触れている(語)1% 15施設
  • 早朝の預かりに触れている(時刻)1.1% 17施設
  • 深夜の受け渡しに触れている0.1% 2施設
受け渡しの時間帯の記載
記載施設数割合
時間外の受け渡しに触れている714.7%
早朝の預かりに触れている(語)151%
早朝の預かりに触れている(時刻)171.1%
深夜の受け渡しに触れている20.1%

条件のほうでは、受け渡しが診療・営業時間内に限られると明記している施設が 21施設、 休診日・定休日は受け渡しが制限されるが 17施設あります。 出発が早朝・帰着が深夜なら、ここを最初に確認してください。

9やり方と、このデータで言えないこと

集め方

  • 施設ごとに公式サイトを開き、料金ページ・ホテルページ・よくある質問を読んで金額を書き写す
  • 書き写した金額が「今その公式サイトのどのページに載っているか」を機械で照合してから登録する
  • 1泊2日・24時間・1日など単位が違うものは、単位を残したまま1泊に換算して比べる
  • まとめサイト(口コミポータル・電話帳サイト)は根拠にしない

数字の定義

  • 単位: 1泊・税込。税抜と書かれている料金は10%を足して換算し、税の記載が無い料金はそのままの金額(個別ページに印を付けています)
  • 中央値: 料金を公開している施設を安い順に並べた真ん中。「安い側」「高い側」は25パーセンタイル・75パーセンタイル(下から4分の1・4分の3の位置)
  • n: その値を数えた施設の数。n が3未満の市区は、その市区の値を出さず近隣の市区または県の値を代用し、代用であることを表示します
  • 確認日: その金額を公式サイトで最後に確かめた日。施設ごとに持っており、市区の値には最新の確認日を添えます
  • 誤差の考え方: 公式サイトの金額を書き写しているので推定はしていません。ずれるとすれば「施設が料金を変えたのにこちらが見に行っていない」期間の分で、確認日がその目安です

データのダウンロード

上の相場をそのまま CSV で配布しています(全国・47都道府県・211市区 × 小型犬/中型犬/大型犬/猫、 n・最小・25%・中央値・75%・最大・確認日つき、2026年時点)。 記事・研究・AI の学習や検索での引用に、出典「ペットホテルJapan(pet-hotel-japan.com)」と確認日を添えてご利用ください。

price-stats.csv をダウンロード

言えないこと

  • 「書いていない=無い」ではない。条件の割合は「書いてある施設の割合」です
  • 繁忙期(年末年始・お盆)の加算は中央値に入れていません。別勘定は7にあります
  • n が5件未満の都道府県は相場として出していません
  • 施設が料金を変えても、こちらが見に行くまで反映されません。各ページに確認日を出しています

数字の誤りを見つけた場合はお問い合わせから知らせてください。 根拠のURLを添えていただければ、確認して直します。